おはようございます。
あさぎり会計事務所の税理士の山根です。
さて、本日のテーマは、
相続が発生した場合の注意すべき期限
の話です。
概要
相続が発生したら悲しんでばかりは要られません!!ボヤボヤしていて、一定の期限が過ぎると恩恵が受けられなくなったり、罰則を科せられる事があるので気を付けましょう。
注意すべき期限について
1.相続発生後7日以内
死亡届の提出⇒市区町村
2.相続発生後3ヶ月以内
相続の放棄または限定承認⇒家庭裁判所
借金も相続財産ですよ!!放棄しないと大変な事になります!!尚、限定承認というのは、借金の金額を限度として財産を相続する方法
3.相続発生後4ヶ月以内
亡くなった人の所得税の申告(準確定申告)⇒税務署
4.相続発生後10ヶ月以内
相続税の申告⇒税務署
5.相続税発生後3年10ヶ月以内
(1)相続税の取得費加算
相続した不動産や有価証券を相続発生から3年10ヶ月以内に売却した場合には、売却した不動産や有価証券に対応する相続税分を取得費として加算できる。つまり、相続税分だけ経費としてみてくれるので税金が安くなる制度です。
(2)自社株式を自社に売却した場合の特例
相続により自社の株式を相続した人が、相続発生から3年10ヶ月以内に発行会社(自分の会社)に売却した場合には、売却した人の所得税・住民税が譲渡所得となり、税金が、売却利益に対して一律約20%で済む。
ちなみに、この期間内でなくても自社株式の自社への売却は出来ますが、その時の所得税・住民税は、配当所得(総合課税・最高55%の税率)となり、売却金額にもよりますが、非常に税金の負担が重くなります。
この特例は、相続税の納税資金対策にも有効で、個人は貧乏で、会社は金持ちの場合には是非利用したい特例です。
編集後記
相続税発生後に、上記の様な期限を守らなければ、大損したり或いは税務申告の場合には無申告となり罰則等が発生します。上記の期限は覚えておいて損はありません。期限は守りましょう!!