おはようございます。
あさぎり会計事務所の税理士の山根です。
9月になりましたが、今年は本当に暑いですね~!
残暑が厳しいですね~!
暑さ寒さも彼岸までと言いますが、暑さが和らぐのを期待しています。
暑さに負けないように体調管理に気を付けて頑張りましょう。
さて、本日のテ-マですが固定資産税のお話です。
概要
初めに固定資産税の仕組み等を説明します。
〇 毎年1月1日現在に所有している土地・家屋・償却資産に課税される
〇 固定資産の価格は、総務大臣が定めた固定資産評価基準により計算される
〇 固定資産の価格は、3年ごとに評価替えされる(平成30年が評価替え)
〇 縦覧制度があり近隣の土地等の評価を見る事が出来る
〇 住宅地や新築の建物には軽減の特例がある
〇 税金の計算は 賦課課税方式 (注)
(注)役所が勝手に評価し一方的に課税してくる方式。
逆に所得税の様に自分で払う税金を計算し納税する方式を申告納税方式と言う。
以上、簡単に概要を列挙しましたが、固定資産税は我々税理士でも見落としがちです。
と言うのも、 賦課課税方式 になっているからだと思います。
お役所が計算しているからまさか間違っていないだろうと思うのです!
現実は、間違っているケースが多い様ですが、その原因は、
〇 実地調査が不十分
→ 地方税法408条に、
「固定資産税は毎年少なくても1回は実地調査しなければならない」とありますが、
現実は人手不足で出来ていないようです。
その結果、謄本や公図等の書類だけで評価する為、誤りが多くなる
〇 専門家(プロ)が居ない
→ お役所の人間は、専門的な勉強はしていない
以上から固定資産税の現状を含め、最終的に誤りを見つける為には自己防衛しかありません。
では、どのような事に気を付ければいいのか見ていきましょう。
自己防衛の方法
〇 縦覧制度を利用する
→ 近隣の人の評価を見て自分の土地等の評価が乖離していないか確認する
〇 現況地目(地目ごとに評価が違う)が合っているか確認する
→ 特に誤りが起きそうなケースは、
途中で事業形態に変更があったにも関わらず、お役所はそのままにしているケース。
〇 建物の用途変更があった場合
→ 当初、「事務所」や「店舗」で利用していた建物を「住宅」に用途変更した場合、
その敷地について住宅用地の軽減対象になる。
軽減対象になれば200平米までは1/6税金が下がる。
ところが、軽減されずにそのままになっているケ-スがある。
尚、「住宅」は自分が住まない(アパ-ト経営等)場合でも対象です。
〇 アパ-ト経営等で駐車場部分の評価が高い
→ 駐車場部分も住宅用地の軽減の対象となるが1/6の軽減になっていない。
駐車場部分が登記上、別の筆になっていると
軽減されずに別々の評価になるケ-スが多い様です。
対処法としては、合筆して一体にすれば全体が住宅用地になる可能性が高い様です。
尚、税額に誤りがあった場合には、一般的に10年分還付されるようです。
編集後記
今回の話はどうでしたか?
私も毎年、アパ-ト経営の方の所得税の申告を何件もお手伝いしていますが、
正直、固定資産税の金額に疑問を持つ事はほとんどありません。
新たにアパ-トを建築したのに、
その敷地部分が住宅用地の軽減になっていなければ気が付くかもしれませんが、
正直自信はありません!
今日の内容を参考に、ご自身で確認する事をお勧めします。