今回のテーマは、
2018年春、生命保険の保険料の算出の基礎とされている 予定死亡率 の改定が行われたことにより、
一部の保険について保険料が下がったことについてのお話です。
なぜ、保険料が下がるのか?
保険料の基本的な仕組みを知ることにより、理解ができるのではないかと思います。
保険料の基本的な仕組み
保険料の算定の基本を知っておくと、保険の見直しに役立つと思います。
保険料の算出は、3つの要素で構成されています。
○ 予定死亡率 年齢、性別ごとの死亡率
○ 予定利率 保険会社の資産運用率
○ 予定事業費率 保険会社の事業運営の経費率
上記の3つの要素で保険料が計算されています。
また、上記3つの要素と実際の率との差額が、保険会社の利益になります。
現状は、予定していた死亡者数が実際より少ない為、生命保険金の支払いが少ないようです。
この差額が保険会社の利益になり、保険会社の利益の70%を占めているようです。
保険会社は、利益が多額に発生している為、死亡予定率を現実の数値に近い数値に変更されました。
これにより、掛け捨ての死亡保険の保険料が下がるようになりました。
逆に、医療保険は、長生きをする人が増え、医療保険金の給付が増える予定なので保険料は増加します。
また、貯蓄性の高い生命保険金は、マイナス金利の影響により予定利率が低いため保険料が高くなります。
実際に、今年の4月以降貯蓄性の高い生命保険の保険料が上がっています。
ネット販売の生命保険は、人件費、営業経費等の予定事業費率が低い為、
大手の生命保険に比べ保険料が低くなっています。
上記の様に保険料の基本的な仕組みを理解することにより、
なぜ保険料が高くなるのか、低くなるのかの判断ができるようになり、
保険の見直しに役に立つのではないかと思います。
編集後記
定期的な保険の見直しをされていますか???
生命保険、医療保険は、加入者の所得や財産、生活環境、加入時期によって、
加入すべき保険が変わってきます。
また、保険のメリット、デメリットも加入者ごとに変わってきます。
同じ保険でもある人にとってメリットであっても、他の人ではデメリットになることもあります。
例えば、医療保険などは、医療制度にあった医療保険に加入する必要があると思います。
最近の医療制度は、入院期間が短くなっています。
入院給付金がもらえる保険でも入院期間が短ければ、もらえる医療保険が少なくなります。
最近の契約は、通院でも保険金が給付されるものが主流です。
昔の医療保険は、通院給付金がついていないものが多いので、その様な医療保険は見直しが必要かもしれません。
保険に加入して損しない為には、保険の基本的な仕組みを理解し、定期的な保険の見直しをお勧めします。