★あさぎり通信VOL.141 副業収入等の改正通達

あさぎり会計事務所の税理士の藤田です。

今年もあと2ヵ月になりました。

あっという間ですね

来年、良い年が迎えられるようにラストスパート頑張っていきましょう!

副業収入等の改正通達

● 制 度 の 概 要

前回のメルマガ 10月3日 「副業収入の所得区区分の判定」の記事で

「事業所得」と「雑所得」と判定における改正内容について記載しました。

記載内容は前回のメルマガを参照してください。

前回は、「その所得がその者の主たる所得でなく、かつ、その所得にかかる収入が300万円を

超えない場合において、特に反証のない限り雑所得に該当する」と記載しました。

その後10月7日に国税庁から、上記の内容を変更する通達が示されました。

変更の内容としては上記の内容は削除され追加として、「その所得に係る取引を記録した帳簿書類の

保存があれば概ね事業所得に該当することが示されました。」

これだけを読むと、帳簿書類を作成すれば事業所得に該当すると解釈されがちですが、

大前提としては、社会通念上の概念で判断することになります。

社会通念上の判断として

          ・営利性・有償性の有無

   ・継続性・反復性の有無

   ・自己の危険と計算における企画遂行性の有無

   ・その取引に費した精神的あるいは肉体的労力の程度

   ・人的・物的設備の有無

   ・取引の目的

などなど上記のようなことを総合的に勘案して判断するようになります。

客観的な判断は難しいですが、一般的、常識的判断で事業所得か雑所得を判断する事になります。

逆に帳簿書類がなくても社会通念上明らかに事業所得であれば、事業所得に該当することになります。

● 通達の解説

国税庁は、「雑所得の範囲の取扱いに関する所得税基本通達の解説」で、

帳簿書類の保存などがあっても、下記のような場合には個別に判断するとしています。

 ・その所得の収入金額が僅少と認められる場合

    主たる収入に対する割合が10%未満

 ・その所得を得る活動に営利性が認められない場合

    赤字が続き赤字の解消をしようと努力をしない場合

この為、上記のような場合には、国税庁は個別に判断して雑所得として判断する可能性が高いです。

編 集 後 記

今回の話はどうでしたか?法律改正は頻繁に行われているので、常に新しい情報を取得するようにしましょう。